受注額が初の1兆円超え、生産額も過去最高/日本ロボット工業会 2021年統計
日本ロボット工業会(JARA)は5月30日、2021年の年間統計を発表した。21年1月~12月の産業用ロボットの受注額、生産額、出荷実績(いずれも会員・非会員合計)をまとめた。
21年の受注額は前年比25.6%増の1兆786億円、生産額は同22.5%増の9391億円、総出荷額は同23.2%増の9624億円。受注額と生産額ともに過去最高を記録した。受注額は2年連続で増加し、初めて1兆円を超えた。生産額と総出荷額はともに3年ぶりの増加となった。
21年は、地政学的リスクや部品不足といった懸念材料があったが、20年同様中国からの需要が市場をけん引するとともに、欧米も新型コロナウイルス禍以前の水準に戻すなど、輸出市場を中心に好調だった。また、コロナ禍での事業継続や非接触観点の需要が生じたことも追い風となり、全体的に大幅なプラス成長となった。
また、JARAは22年の年間見通しも発表した。受注額は同3.6%増の1兆1170億円、生産額は同4.0%増の9770億円と、いずれも最高額の更新を見込む。
先行きの不透明さが増す中、国内外での継続的な自動化需要の増加が期待できる他、新型コロナの感染防止対策で新たなロボットの需要も生まれると分析する。