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2022.10.31

ツールチェンジャー拡販に本腰、「エアレス」で差別化/鍋屋バイテック

機械要素部品メーカーの鍋屋バイテック(NBK、岐阜県関市、岡本友二郎社長)が、ロボットハンドなどの各種エンドエフェクターを自動交換する「ツールチェンジャー」の拡販に本腰を入れ始めた。ドイツの機械部品メーカーのZIMMER GROUP(ツィマーグループ)が開発した機械式ツールチェンジャーの新製品「FWRシリーズ」を通じ、ツールチェンジャー市場の開拓に挑む。エアなどの動力源が不要な点を生かし、製造現場のエアレス化を打ち出して競合との差別化を図る考えだ。

機械式で動力源が不要に

ZIMMER GROUPのFWRシリーズ

 ツィマーグループのFWRシリーズは、機械式のロック機構を採用したツールチェンジャー。ロボットハンドなどの各種エンドエフェクターを交換でき、1台のロボットに複数の作業を担わせることが可能だ。手動交換だけではなく、専用のストレージステーションを併用すればエンドエフェクターの自動交換もできる。
 ツィマーグループの総代理店を務めるNBKは、9月27日にFWRシリーズの国内販売を開始した。

 一般的なツールチェンジャーには、ロボットアーム側のユニットとエンドエフェクター側のユニットを締結するのにエアや電気といった動力源が必要なものが多い。これに対し、FWRシリーズにはばねを使ったクランプ機構が搭載されており、こうした動力源がなくても両方のユニットをしっかりと固定できるのが最大の特徴だ。エアコンプレッサーやモーターが要らない分、一般的なツールチェンジャーと比べて機構をシンプルにでき、導入コストも抑えられるという。

外径のサイズに合わせて4種類の製品ラインアップをそろえる(写真は締結時の様子)

 エンドエフェクターにエアを送るエアポートに加え、電気や信号を供給する「エネルギ接続モジュール」もオプションで用意した。
 外径の大きさに合わせて4種類の製品ラインアップをそろえ、多様な自動化ニーズに応える。

 参考価格はロボットアーム側のユニットが14万1000円~、エンドエフェクター側のユニットが13万2000円~、ストレージステーションが4万2200円~。NBKの未来推進本部開発部の村岡豪部長代理は「わが社で取り扱う同サイズのエア式ツールチェンジャーと比べると、14%~21%ほど安価」と語る。

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