倉庫管理のレポート発表、5つの課題を分析/オートストア
最大の課題はコスト増加
オートストアは22年12月にアンケート調査を実施した。対象者は北米や欧州、アジア太平洋地域の倉庫管理に関わる経営層や物流責任者など320人。特に自動化が進んでいる自動車や機械製造、医療・製薬、卸売・小売、日用消費財の5つの業界に調査した。
調査結果を分析して23年における倉庫管理の課題を導き出した。それはコストの増加、ESG(企業の長期成長に必要な環境、社会、ガバナンスの観点)、自動倉庫システムの導入、省スペース化と有効活用、マクロな視点とミクロな対応の5つという。この結果について日本法人オートストアシステム(東京都中央区)の中村正明ビジネスデベロップメントマネジャーは「ESGへの関心がここまで高いのは意外だった。具体的な内容はエネルギー効率や廃棄物の削減、従業員の福利厚生など。最先端の倉庫技術で長く使えるシステムを構築すべき」と話す。
コストの増加については「エネルギー」が最も多く、「労働」と「不動産」が続いた。こうした課題への対応策として回答者は倉庫の効率化や生産性の向上を挙げた。自動倉庫システムの導入をはじめ効率化を図ることで各コストの増加に対処する。また最も注力すべき事項は「顧客満足度の改善」だった。価格が高騰するなかで顧客の要望に応えることが何よりも重要と指摘する。
倉庫の効率化を実現する自動倉庫システムの導入は非常に多くの企業が取り組んでいるという。「導入済み」は32%、「12カ月以内に導入予定」は56%で合計して88%にも上った。自動倉庫システムは「導入すれば競争力を高められる」との段階から、「もはや倉庫に必須なもの」と中村マネジャーはみる。
中村マネジャーは「これらの課題にオートストアの自動倉庫システムは有効。エネルギー効率も良く、柔軟なレイアウトで限られたスペースを活用できる。多くの企業が導入している今、早急な倉庫の自動化が必要」と訴える。
関連記事:専門展に3万1000人超、ロボット提案に注目集まる
関連記事:オートストアの自動倉庫を導入/イケア・ジャパン
関連記事:第3回関西物流展でPR/オートストアシステム