初のAIイベントで、検査や搬送の自動化を提案/武蔵精密工業
画像認識のアルゴリズムに強み
武蔵精密工業は、四輪車や二輪車向けのデファレンシャルギアやトランスミッションギア、カムシャフトなどを得意とする自動車部品メーカー。近年はAIソリューション開発にも注力しており、4月25日には愛知県豊橋市の本社でAI関連イベント「Far beyond industry(ファー・ビヨンド・インダストリー)」を初開催した。自動車関連の顧客や報道関係者ら約60人が参加した。
武蔵精密工業の大塚浩史社長は冒頭、「イスラエルの世界最先端のAI技術と日本のものづくりの力を掛け合わせ、新たなイノベーション(革新)を起こしたい」とあいさつした。
イベントでは、共にSIX AIとの合弁会社である、Musashi AIと634 AIが主体となり最新のAIソリューションを紹介した。
Musashi AIは主に製造業向けのAI外観検査装置を開発、製造、販売する。「武蔵精密工業の製造現場で長年蓄積してきたビッグデータを生かして独自開発した、画像認識のアルゴリズム(計算手順)が最大の強み。これまで人の勘やコツに頼っていたワーク(被加工物)の目視検査を自動化できる」と村田CEOは話す。標準機も用意するが、顧客ニーズや対象ワークに合わせたカスタマイズ機の製作にも柔軟に対応する。2019年に会社を設立してから、既に19社に計56台のAI外観検査装置を納入したという。