無線電力伝送で、ロボットの関節をケーブルレスに/千葉大学
千葉大学は10月5日、同大学大学院工学研究院の関屋大雄教授が、国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所、埼玉大学の大平昌敬准教授とともに、ロボット向け無線電力伝送システムの開発に成功したと発表した。
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千葉大学は10月5日、同大学大学院工学研究院の関屋大雄教授が、国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所、埼玉大学の大平昌敬准教授とともに、ロボット向け無線電力伝送システムの開発に成功したと発表した。
和歌山大学の土橋宏規講師は、ロボットの周囲を感知する外界用のセンサーを搭載しないロボットハンドの機構や把持のプロセスを研究する。外界センサーを使わないという縛りは、ハンドの製造コストを抑えるだけでなく、把持計画に工夫をこらすことにつながる。後編では、実際に考案した把持計画の例を紹介する。
産業用ロボットの普及を妨げる要因として、導入や開発にかかる大きなコストが挙がる。和歌山大学の土橋宏規講師は、カメラや触覚センサーを必要としないロボットハンドの機構や把持(はじ)のプロセスを研究する。センサーを使わずにどこまでできるかを追求し、ロボットシステムの可能性を広げる。
豊橋技術科学大学の佐藤海二教授は「誰でも簡単に使い続けられるロボットの開発」をテーマに、ロボットの研究に取り組む。それに当たり、ロボットを複数台自作し、その制御には「NCTF制御」を応用する。NCTF制御とは佐藤教授が20年以上前に考案した独自の制御方法で、専門知識がなくても高性能な制御系を設計できるのが特徴だ。
研究所内の作業を自動化する「ラボラトリーオートメーション(LA)」に焦点を当てた特別企画も最終回を迎えた。今回は、vol.2の対談で登場した大手工業用薬剤メーカーの第一工業製薬の四日市工場霞地区(三重県四日市市)を訪問し、直近の取り組みを取材した。同社は今年の夏をめどに、霞工場の研究所にデンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」を導入する。導入先の工程やコボッタの選定理由、今後の構想とは――? 第一工業製薬のLA化の挑戦に迫った。
大手工業用薬剤メーカーの第一工業製薬は今年夏、ロボットを使った「ラボラトリーオートメーション(LA、実験など研究室の作業の自動化)」の第一歩を踏み出す。三重県四日市市の四日市工場霞地区の研究所に、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」を導入する。そこで、LA特別企画のvol.2では、第一工業製薬の橋本賀之執行役員研究本部長と、デンソーウェーブの澤田洋祐ソリューションビジネス推進部長にウェブインタビューをした。ロボットユーザーとメーカーのそれぞれのキーマンに、LAの現状や難しさ、今後の構想などを語り合ってもらった。
ラボラトリーオートメーション(LA)――。聞きなれない言葉だが、実験や解析など研究所や実験室内の作業を自動化することをLAと呼ぶ。ロボットはLA化を実現するソリューションの一つだが、研究所での作業は一つ一つ内容が違うためロボットを活用するのが難しいとされる。人手不足などを背景に研究所でも自動化のニーズは高まっているが、果たしてロボットは今後どこまで普及するのだろうか? ロボットダイジェスト編集部では本日から3日間にわたり、LAの現状や最新動向をさまざまな角度から発信する。
NTTドコモ(東京都千代田区、井伊基之社長)は6月17日、次世代通信規格(5G)を活用し、複数メーカーの産業用ロボットを一つのソフトウエアで遠隔操作する実証実験に成功したと発表した。
佐藤海二教授は長年にわたり精密メカトロニクスの分野を専門に研究してきたが、2014年ごろからロボットの研究にも本腰を入れた。目指すのは、使いやすさと保守性を両立したロボットの開発。現在は振動やロボットの機構的な問題などを、自作ロボットの関節部分に搭載した内部センサーでどこまで検出し補正できるのかを調査している。
産業機器や事務機器向けに機構部品や磁気製品、熱関連部品を設計、製造する下西技研工業(大阪府東大阪市、下西孝社長)は、産業用ロボットや物流業界の市場開拓を図る。昨年12月に発売した「スイッチングマグホルダー」は、小型で軽量ながら強い磁力で最大50kg程度の重量物も保持できる。