生産額は初の1兆円超え。今年は受注減も生産額は増加の見通し/日本ロボット工業会
日本ロボット工業会は5月31日、都内ホテルで通常総会を開催した。総会後には懇親パーティーを開き、山口賢治会長(ファナック社長兼最高経営責任者<CEO>)が2023年の見通しなどを発表した。懇親パーティーの後半には西村康稔経済産業大臣が駆け付け、ロボット産業にエールを送ると会場内からは大きな拍手が沸き上がった。
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日本ロボット工業会は5月31日、都内ホテルで通常総会を開催した。総会後には懇親パーティーを開き、山口賢治会長(ファナック社長兼最高経営責任者<CEO>)が2023年の見通しなどを発表した。懇親パーティーの後半には西村康稔経済産業大臣が駆け付け、ロボット産業にエールを送ると会場内からは大きな拍手が沸き上がった。
マテハン・物流関連システムを専門に取り扱うロジスティクス&オートメーション(L&A)事業部を経営の柱の一つに据える、総合機械メーカーの村田機械(京都市伏見区)。村田大介社長は「ニッチ市場でキラリと光る企業であるには技術開発が大事」と強調する。
日本ロボット工業会の特別委員会として活動してきたFA・ロボットシステムインテグレータ協会は6月1日、より機動的かつ専門的な活動を行うため一般社団法人として独立した。一般社団法人化に合わせて日本ロボットシステムインテグレータ協会に改称し、事務所も移転した。
工場内の物流、つまりマテリアルハンドリング(マテハン)を見直す企業が増えている。自律移動型搬送ロボット(AMR)やロボット自動倉庫など新たなソリューションも普及が進む。マテハンはこれまではあまり目立たない「縁の下の力持ち」的な存在で、古い設備を使い続けている現場も多い。だからこそ、最新システムに刷新するインパクトは大きい。製造業の人材不足は深刻で、工場のあらゆる工程の一層の省人化が求められている。FA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)メーカーもアーム付き搬送ロボットを提案するなど、次世代型のマテハンに着目する。いま熱い注目を集める工場マテハンの最前線を追う。
コンバムは6月1日、新素材の吸着パッド「ハイジェニックシリーズ」を発売する。ラインアップは「食品対応(食品衛生法・FDA対応材料)吸着パッド」、と医薬品製造ラインなどで使いやすい「抗菌パッド(抗菌試験JIS Z 2801)吸着パッド」の2種類。
ロボットダイジェスト編集部が注目したロボット関連の製品を紹介する連載企画「注目製品PickUp!」。今回は、各種ジグ(加工補助具)やロボット周辺機器などを開発、製造するコスメック(神戸市西区、木村公治社長)のクランプ機器「スマートシリーズ」を紹介する。クランプ機器を作動させるには油圧や空圧、電気などの動力が必要だが、現場によっては使用できない場合がある。シンプルな構造のスマートシリーズは、動力源を問わず底面の凸部をプッシュするだけで作動し、どの動力源でも精度やクランプ力が変わらないのが特徴だ。現時点では用途に応じて3機種をラインアップするが、これからも開発を継続する。まずは認知度を向上させ、次世代の事業の柱となるようPRに力を注ぐ。
フッ素樹脂部品の加工などを手掛けるニッキフロン(長野市、春日孝之社長)は2021年、本社工場のダイヤフラム製造ラインにロボットを導入した。ロボット導入により歩留まりが劇的に改善し、「製造取りやめも検討していたが、安定供給と増産のめどが立ったことで追加注文の引き合いもある」(春日社長)と手応えを口にする。導入を決めたきっかけは、19年に見舞われた甚大な浸水被害から「イノベーション復旧」を目指したこと。自動化のノウハウを社内で水平展開したり、対外的にPRするなど、自動化のモデルケースとして活用を進める。
ロボット業界で活躍する女性にスポットを当てた連載「活躍するロボジョ」。第21回は、パナソニック アドバンストテクノロジー(大阪府門真市、水野勇介社長)の後藤彩さんを紹介する。大学では数式シミュレーションについて研究した根っからの理系で、プログラム作成やソフト開発が得意。「ソフト系の研究をしていたので、実物を伴う製造業で働きたかった」と話す。「ロボット開発部門に来たのは2年前。プログラム通りに動くため結果が分かりやすいのがいいですね」と後藤さん。「まずはロボットアーム開発の知見を深め、その先のキャリアに生かしたい」と言う。
平田機工は5月25日、都内で2023年3月期の決算説明会を開催した。売上高は前年同期比16.9%増の784億4300万円、営業利益は同53.5%増の59億2000万円、経常利益は同36.3%増の58億200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同59.2%増の42億6900万円と、大幅な増収増益を達成した。「EV(電気自動車)関連や半導体産業向けが活況で売上高が増加し、内製化推進による原価低減などで利益率が向上した」と平田雄一郎社長は言う。
中京大学の木野仁教授は、パラレルリンクロボットのアームを軽量で柔軟なワイヤに置き換えた「パラレルワイヤ駆動ロボット」の研究を学生時代から続けている。この研究が「源流」となり、現在の受動歩行ロボットや筋骨格型ロボット、レスキューロボット、免震システムなどに研究テーマが広がった。後編では、これらの応用研究について紹介する。