[気鋭のロボット研究者vol.1]ロボットハンドをもっと器用に/早稲田大学シュミッツ・アレクサンダー准教授【前編】
人とロボットの協働がテーマ
シュミッツ・アレクサンダー准教授は「人と協働できるロボット」を研究する。修士課程でこのテーマに出会い、以降一貫して協働ロボットに役立つ要素技術の開発に取り組む。
学生時代はオーストリアや英国、スイスなど欧州のさまざまな国で研究したが、博士号取得後は「人間と共存するロボットの研究では、早稲田大学にある菅野重樹教授の菅野研究室は世界的に有名。ぜひともそこで研究したいと思った」と来日を決めた。
指先に小さなセンサーを多数
この新技術を普及させるため、2018年8月には大学発のベンチャー企業、XELA・Robotics(ゼラ・ロボティクス)を設立。ロボットハンド用センサーの販売を始めた。「製品化や企業の立ち上げは、研究者の私には慣れないことだらけで苦労が多かったが、ようやくここまでこぎつけた」と感慨深げに語る。
——後編に続く
(ロボットダイジェスト編集部)
シュミッツ・アレクサンダー准教授
早稲田大学 理工学術院 創造理工学研究科 総合機械工学科
2007年オーストリア・ウィーン大学で修士号、11年英国シェフィールド大学で博士号取得。同年10月、日本学術振興会の外国人特別研究員に採用され、早稲田大学菅野研究室の博士研究員に。14年同大学大学院の創造理工学研究科助教、17年より現職。オーストリア・ウィーン出身の36歳。
※この記事は「月刊生産財マーケティング」2018年6月号に掲載した連載「今に花咲き実を結ぶ」を再編集したものです。