進化する産ロボ用の画像処理や制御システム
「ロボの目」でシステム構成を簡単に
ブースでは、家庭用プリンターのインクカートリッジを色別に仕分けるシステムを展示した。ロボットの近くに設置したカメラで、パッケージに印刷されたバーコードを読み取り、色を判別して仕分ける。
カートリッジのハンドリングを担ったデンソーウェーブ(愛知県阿久比町、中川弘靖社長)の小型協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」にも、専用仕様の「ビジョンエディション-C」を搭載。ベルトコンベヤーで運ばれてきたカートリッジの位置をカメラで認識し、動作を微調整して正確につかんでみせた。
担当者は「従来は複数必要だったバーコードリーダーなどをカメラに集約できる。またロボットに細かい動作まで教え込まなくてもカメラで自動認識して微調整でき、まさに目を手に入れたロボット」とアピールした。
オープンソースで開発費を抑える
富士ソフトは、ロボットの制御システム「ロボット・オペレーティング・システム(ROS)」をベースにした制御用プラットフォーム「ロボットシステムプラットフォーム(PF)」を展示した。
ROSはオープンソースのシステムで、誰でも自由に利用や修正、拡張、再配布ができる。PFは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などと共同開発しているもので、より簡単な産業用ロボットの導入とシステム構築を目指す。
今回展では、ROSに対応する日本電産製の垂直多関節ロボットやベルトコンベヤーを組み合わせて搬送システムを構築。PFを使ってその制御システムを構築した。サイコロとペットボトルのふたを3次元カメラで識別し、仕分ける作業を実演した。