ロボットの動作を補正して精密作業を自動化/タマディック
タマディック(E51)は、協働ロボット2台に3Dカメラを取り付け、コネクターの挿入作業を自動化した。同社が開発した、ロボットの位置補正技術を活用しており、ロボットの動作に補正をかけられる。高橋良幸プロジェクトマネージャーは「コネクターを挿入する際に、位置や角度が少しでもずれると失敗してしまう。わが社の技術なら数十ミクロン単位でロボットの動作を制御できるため、精密な作業も自動化できる」と自信を見せる。
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タマディック(E51)は、協働ロボット2台に3Dカメラを取り付け、コネクターの挿入作業を自動化した。同社が開発した、ロボットの位置補正技術を活用しており、ロボットの動作に補正をかけられる。高橋良幸プロジェクトマネージャーは「コネクターを挿入する際に、位置や角度が少しでもずれると失敗してしまう。わが社の技術なら数十ミクロン単位でロボットの動作を制御できるため、精密な作業も自動化できる」と自信を見せる。
北川鉄工所(D08)は自動ジョー交換システム「BR-AJCシステム」などを展示している。会場では、旋盤用チャックのジョー(爪)をロボットで自動交換するデモが見られる。「ジョーを脱着しても把握精度を維持できる。BR-AJCシステムを目当てにブースへ来る来場者もいる」と担当者は話す。
アイエイアイ(D02)は電動シリンダー「エレシリンダー」などを展示する(=写真)。電動のためコンプレッサーを設置する必要がなく、「二酸化炭素の排出量を抑えられ、電気代を削減できる。業界を問わずさまざまなお客さまの製造ラインに導入していただきたい」担当者は話す。
三共製作所(D15)は、直動機構「ライナーユニット」を走行軸と昇降軸として使い、その上にロボットを設置することで、各種ロボットの可動範囲を広げる提案をする。
ライナーユニットは高速に駆動でき、位置決め精度が高いのが特徴。会場では、水平多関節(スカラ)ロボットを乗せ、製造現場で広く使われる「通い箱」の搬送を実演している。
フレアオリジナル(E67)と共同出展者の日立重機設計は、協働ロボットとエアバランサーの組み合わせを提案する。協働ロボットの可搬質量には限りがあるが、重量物の搬送をアシストするエアバランサーを使うことで可搬質量を拡張できる。「会場では40kgの荷物の搬送を提案するが、組み合わせるエアバランサー次第でさらに重い物も扱える。来場者からは『こういうものが欲しかった』との声をいただいた」と日立重機設計の飯村直樹常務は話す。
空圧機器や真空グリッパーを手掛けるピアブ・ジャパン(D16)は、ロボットハンドを交換するハンドチェンジャーを初披露した。ロボットの動作でハンドの接続部分を側面から差し入れるだけで取り外せる。逆の順番で動作させると装着もできる。担当者は「ハンドチェンジャーの中でも簡単な方式。真空グリッパーなどと合わせて販売拡大させたい」と意気込む。
工作機械に取り付けて使う切削工具を準備するツールプリセッターなどを製造する共立精機(D14)は、全自動計測システム「HP-6040V-FA」を披露した。ツールホルダーの締め付けナットの締緩装置や突き出し調整ユニット、搬送用ロボットなどを組み合わせた。人工知能(AI)を活用して刃先の付着物を検知する「AIソフト」も搭載。金属加工関係の来場者は同システムを見つめながら、自社工場への適用について検討していた。
コンバム(C39)は吸着ハンド「SGP-Hシリーズ」で、園芸用の土が入った30kgの袋を吸着して搬送するデモを披露している。国松孝行専務取締役は「わが社は袋状のワーク(対象物)を得意にする。この展示を通じて、多くの人が足を止めてくれるので、少しは魅力が伝わっているのかなと感じる」と手応えを話す。
商社の三井物産マシンテック(E26)は、金属加工から測定、保管までを一貫で自動化したシステムを出展している。台湾のシムフォースが開発した「インテリジェント製造システム」で、国内では初披露となる。マシニングセンタ、3次元測定機、協働ロボット、加工物(ワーク)と切削工具の両方を保管できるストッカーを連動させる。その加工プログラムや測定プログラムの自動生成、稼働管理など一つのソフトウエアで完結できる。
マグネスケール(C38)は、検査機器の一種であるゲージを使った測定の自動化を提案する。測定機器「µMATE+(ミューメイトプラス)シリーズ」の「LU20」と各種ゲージを組み合わせて、協働ロボットを使って対象物(ワーク)を測る。
LU20は無線通信のBluetooth(ブルートゥス)で、スマートフォンやタブレット端末などと接続でき、デジタルデータとして測定結果を蓄積できる。